インプラント治療と歯周病治療のミニガイド
 
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インプラント治療のトラブル
大きく分けて
手術直後からインプラントと骨が組織学的に結合するまでのトラブル
実際に上部構造(歯)を作って機能してからのトラブル
インプラント手術が適切に行われなかったことが原因によると思われるトラブル
の3つに分けられます。
 
  手術直後からインプラントと骨が組織学的に結合するまでのトラブル
  術後の疼痛や腫れ
  鎮静剤
体質などにより、短時間の手術でも術後の腫れが長引いてしまう方がいらっしゃいますが、必ず時間とともに腫れはひきます。この場合でも痛みは術後の数時間の軽度の鈍痛のみの方がほとんどです。処置された鎮痛剤を服用して下さい。
  手術部位の粘膜の治りに時間がかかるケース
   
特に糖尿病や喫煙者の方は、術後の歯肉の治りが悪く、治癒に時間がかかります。
人によっては血行不良により、周囲の骨が一部死んでしまうこともありますが問題はありません。これを期に禁煙をされるか、術前から術後にかけて1ヶ月の禁煙をすることをお勧めしています。
  術後唇などの周囲の皮膚にしびれ等を感じるケース
   
通常、大きな神経や血管との距離を十分とってインプラントを埋入しますが、術後の炎症により神経に一時的なダメージを受けることがまれにあります。ほとんどは、術後1、2週間で症状は消失します。
非常にまれなケースですが、回復までに2〜3年かかってしまう場合もあります。
  インプラントと骨の結合(オッセオインテグレーション)が
はじめからうまくいかないケース
   
100本に1本位で、頻度は非常に低いのですが、適切な手術が行われたにもかかわらず、インプラント周囲での骨の修復機構が阻害され、インプラントがつかなくなってしまうことがあります。感染が無く、ややゆれている程度の場合には安静を保つと再び固定されてついてしまうこともあります。完全に脱落してしまった場合には早期に、やや径の太いタイプのインプラントを再度埋入するか、1、2ヶ月まって再度埋め込みをすれば解決することがほとんどです。
骨の状態も良く、いつものように手術をしたのになぜかこのようになってしまうケースを経験します。喫煙者の方や、骨がとても硬いケースにやや多く見られる傾向があるように思います。何の前触れも無く突然取れてしまうこともあります。このようなケースがインプラントの成功率が100%ではないことを物語っています。
私たち手術する側にとっても、このようなケースもあるということは理解しているつもりなのですが、いつものとおりオペしたのに何で?という思いと、手術を頑張った患者さんに対して申し訳なく思い、何となく気持ちが落ち込んでしまいます。
  実際に上部構造(歯)を作って機能してからのトラブル
  一度インプラントと骨の結合が達成されたにもかかわらず、
その結合がはがれてしまうケース
   
上記のケースと同じくらいの低い頻度ですが、いったん骨と結合したにもかかわらず、結合がはがれてきてしまうケースです。
わずかにゆれる程度であれば、安静に力がかからないようにすると再度結合してくれることも経験します。膿が出るなどの感染がある場合は適切な抗生物質の投与で治癒することもあります。その後必要であれば、少なくなってしまったインプラント周囲の骨を増やす手術もあります。それでだめな場合は上のケースと同じで、再度埋入しなおします。
 
 
 
このようなことは清掃不良や、わずかな、咬み合わせの変化によっても、起こります。日常のしっかりとしたお手入れと、定期的なチェックは必ず受けるようにし手下さい。また、歯軋りが原因となることもありますので、強い歯軋りのある方には就寝時のマウスピースの使用をお願いしています。

お口の中のかみ合わせの状況はちょっとしたことで変化します。前述のケース同様、定期的なメインテナンスでかみ合わせのチェックを受けることがインプラントの長持ちにつながります。また、このような場合、多くは違和感などの何らかの自覚症状が認められますので、気になる場合すぐにチェックを受けるようにして下さい。
インプラントがはがれてしまう原因:歯軋り
 
  大切なのはトラブルが起きた時の安心度です
   
以上の様に細心の注意を払ってインプラント治療が行われたにもかかわらず生じてしまうこともあります。インプラント治療を頻繁に行っているドクターほど多く経験することです。誰しもこのようなトラブルは望んでいません。このようなことが起こったときに治療をするドクターと患者さんの十分な信頼関係が無いと思わぬトラブルに発展することがあります。術前にインプラント治療に関する十分な説明を受け、わからないことや、心配なことは納得行くまで十分説明を受けるようにしましょう。また、このようなケースに対応するため、治療費の保証制度を設けている医院もありますので事前に十分調べておきましょう。
いずれにせよ術前にインプラントの良い点ばかりでなく、このようなこともあることを説明してくれるドクターを選択することをお勧めします。
また、歯科医師はメーカー主催の研修を受ければ、誰でも翌日からインプラント治療を行うことが出来ます。しかしインプラント治療を安全にかつ確実に行うには多くの知識や経験が必要です。十分な研修や経験をもった信頼できる医療機関でインプラント治療を受けることがもっとも大切です。
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  インプラント手術が適切に行われなかったことが原因によると思われるトラブル
  下顎手術後の下唇の麻痺、ならびに運動障害
   
下顎の中には、下顎管という太い神経と血管が通っている管があります。術前に下顎管の位置を確認して、その部分を避けて適切な長さのインプラントを埋め込む事は、下顎の手術の基本中の基本なのですが、残念ながら、この管の部分にインプラントが埋め込まれてしまい麻痺を生じてしまっているケースがあります。
インプラントの除去により回復をはかりますが、はずす際にさらに神経や血管を傷つけてしまう危険もあり、慎重な対応が必要です。場合によっては、放置しても、数年かかって神経が再生され、回復することもあります。
  上顎インプラントの上顎洞内迷入
   
上顎の奥歯に近い部分は人により、骨の薄い部分があります。この薄い部分の上には上顎洞という空洞があります。この空洞は鼻とつながっており、蓄膿症の時に膿がたまる部分です。通常ではあまり考えられませんが、不適切なインプラントの埋入により、インプラントがこの中に落ち込んでしまうことがあります。
この場合は口の中から上顎洞の手術をして取り出すことになります。このケースも術前の診査を普通にしていれば普通起こることではありません。
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